653A 東証グロース(医薬品)
MabGenesis
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
独自の動物用抗体ライブラリーを用いてイヌ・ネコ用抗体医薬品を開発
MabGenesisは、自社で構築したイヌ、ネコの抗体からなる抗体ライブラリーを用いて、自社プロジェクト及び動物用医薬品企業等との共同プロジェクトにより、イヌ、ネコ用の抗体医薬品注1の開発を行っている。
MabGenesisのイヌ、ネコ用抗体ライブラリーは、藤田医科大学及び宮崎大学が保有するファージディスプレイ抗体技術に関するノウハウの商業利用での独占実施権を得て構築されたものである。約10億種類の抗体からなり、イヌMOURA(網羅)ライブラリー、ネコMOURAライブラリーと呼んでいる。
ファージディスプレイ抗体技術とは、イヌやネコの脾臓等から取り出した抗体産生細胞から様々な抗体を作製する抗体遺伝子を抽出し、それら抗体遺伝子をウイルスの一種であるファージに導入し、抗原と結合する抗体分子をファージの表面に表出させる方法である。
MabGenesisのイヌ、ネコの抗体ライブラリーは、イヌ及びネコの抗体産生細胞を用いて作製された、種特異的な完全イヌ型、完全ネコ型の抗体ライブラリーであるため、生体適合性が高く、安全性が高いイヌ、ネコ用抗体医薬品の開発を行うことができる。
10億種類以上の抗体ライブラリーが1本の試験管の中に納められ、試験管の中に、疾病に関わる標的抗原を入れて結合する抗体をスクリーニングして求める抗体を特定する。
抗原と結合した抗体を基に、単一の抗体からなるモノクローナル抗体を作製し、抗体医薬品の候補物質とする。同社の抗体ライブラリーは、生体が保有する抗体遺伝子をそのまま組み込んだナイーブライブラリーであり、抗体のアミノ酸配列がもともとの動物種の配列であるため、作製されたモノクローナル抗体の安全性が高い。
<ヒト用医薬品開発と動物用医薬品開発の違い>
ヒト用医薬品の研究開発においては、臨床試験段階がPhase1からPhase3に分かれ、安全性と有効性の確認に7~8年の時間と多額の費用がかかる。また、臨床試験段階で有効性や安全性が確認できずに失敗するケースも多い。
動物の疾患はヒトの疾患と同じメカニズムが働いている場合が多いため、動物用医薬品の研究開発では、既にヒト用医薬品として販売されているものを、動物用医薬品の研究開発に応用することができ、開発期間を短縮し、開発リスクを低減させることができる。
加えて、ヒト用医薬品開発では動物を用いた前臨床試験により安全性と有効性の確認が行われ、その後にヒトを対象にした臨床試験が行われるが、動物用医薬品開発では、前臨床段階で対象動物に対する安全性と有効性の確認ができる。臨床段階においても一度の有効性と安全性の確認により製造販売が承認されるため、臨床試験段階は1~3年と短くて済み、開発コストも抑えられる。
<ビジネスモデル>
MabGenesisでは、自社の抗体ライブラリーから特定の疾患に対応する抗体を取得するプロジェクトとして、MabGenesisが設定した抗原に対する抗体を自社で取得する自社プロジェクトと、動物用医薬品企業等(以下、パートナー)と共同研究契約を締結し、パートナーが設定した抗原に対して抗体を取得する共同プロジェクトの2つがある。
自社プロジェクトでは前臨床試験の一部までをMabGenesisが行い、その後の開発・製造・販売の権利をパートナーに導出する。共同プロジェクトでは、共同研究契約で定めた品質の抗体が取得できた段階でパートナーに導出する。
MabGenesisは収益として、パートナーとの共同研究契約締結時の契約時一時金や共同研究の進捗に応じた研究マイルストーン、自社プロジェクト、共同プロジェクトの導出時の契約時一時金、導出後の開発の進展や承認取得時の開発マイルストーン、上市後の販売に伴う販売ロイヤリティ、販売マイルストーンを得る。
(2026年11月6日時点)



