5127 東証グロース(情報・通信)
グッピーズ
企業情報
事業内容(レポートから抜粋)
医療・介護・福祉に特化した求人サイト運営と健康管理アプリの提供を手掛ける
グッピーズは、医療・介護・福祉に特化した求人サイトを運営する人材サービス事業と、スマートフォンによる健康管理アプリを提供するヘルスケア事業を展開している。
22/8期の売上高構成比は、人材サービス事業89.2%、ヘルスケア事業10.8%であった。セグメント利益率(セグメントに帰属しない一般管理費である調整額を各事業に配賦しないベース)では、収益源の人材サービス事業は45.6%と高水準を誇る。一方、先行投資段階にあるヘルスケア事業は損失を計上している。
従業員は、22/8期末において、人材サービス事業の46名に対して、ヘルスケア事業には19名が配属されている。売上高構成比に比べてより高い比率で人材を投入していることが、ヘルスケア事業のセグメント損失の一因と考えられる。
人材サービス事業については、中途転職者向けと新卒求職者(学生)向けに分かれており、22/8期の売上高構成比は、中途転職者向け70.9%、新卒求職者向け18.3%となっている。
人材サービス事業では、医療・介護・福祉業界における、主に有資格者に対応した求人サイト(求人情報・求職者情報提供事業)を運営している。中途転職者向けは「GUPPY求人」(求人職種数57職種)、新卒学生向けは「GUPPY新卒」(同27職種)のサービス名で展開している。
グッピーズは、医療・介護・福祉業界の中でも、採用にあまり費用を掛けられない、小規模な歯科医院の需要を取り込むため、求職者が求人広告をクリックした時点で料金が発生する、コストパフォーマンスの良い閲覧課金(クリック課金)型の料金システムを09年に導入した。
同料金システムは、歯科医院に受け入れられ、22/8期末時点で、全国67,755の歯科医院のうち、28.9%にあたる19,601院が同社の求人サイトに登録している。歯科医院の約75%は個人経営であり、求人広告等の人材サービスを利用していないところも多いため、グッピーズでは、自社の実質的な市場シェアはもっと高いと認識している。
一方、求職者に関しては、グッピーズサイトの歯科3職種(歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士)の会員数は22/8期末で約10.3万人であり、歯科3職種の就業者約22.6万人(「令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」)に対する割合は45.6%に達している。
また、22/8期における歯科3職種のユニークユーザー数(「GUPPY求人」に訪問したユーザー数)は297.8万人にのぼっており、その数は5期前比で約2.4倍に増加している。なお、「GUPPY求人」全体の会員数は、22/8期末で512,085人(うち、新規会員60,205人)となっている。
(2023年7月7日時点)
沿革(レポートから抜粋)
グッピーズは、薬剤師であり、TIS(3626東証プライム)の前身企業である東洋情報システム等での勤務経験を持つ、肥田義光氏(現代表取締役)によって00年9月に設立された。しかし、日本初の医療系求人サイトである「GUPPY(現GUPPY求人)」は、肥田氏が設立した有限会社グッピー(現在は肥田氏の資産管理会社)によって00年5月に開始され、同年9月から同社がその運営を引き継いでいる。
09年5月にグッピーズは、GUPPYにおいて閲覧課金型の料金システムを導入した。この施策が高い採用コストに困っていた歯科医院にとって採用コストの低減に繋がり、グッピーズにとっては飛躍の契機となった。
10年4月には、新卒学生向け就職サイト「GUPPY就職(現GUPPY新卒)」が開始された。15年9月にグッピーズは、医療・介護・福祉の就職情報誌を発行した。
16年11月、グッピーズは、健康管理アプリ「グッピーヘルスケア」をリリースし、ヘルスケア事業を開始した。19年10月には健康保険組合連合会と業務提携した。
22年9月、グッピーズは東京証券取引所グロース市場に上場した。23年6月には、歯科医院検索及び予約サービスである「歯科医院の窓口」の提供を開始した。
(2023年7月7日時点)