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4896 東証グロース(医薬品)

ケイファーマ

企業情報

事業内容(レポートから抜粋)

中枢神経疾患領域を対象としたiPS創薬事業と再生医療事業を展開

ケイファーマは、慶應義塾大学医学部生理学教室の岡野栄之教授(ケイファーマ取締役CSO)と同整形外科学教室の中村雅也教授(ケイファーマ取締役CTO)の基礎研究の成果を、中枢神経疾患領域を対象としたiPS創薬及び再生医療として実用化するために16年11月に設立されたバイオベンチャーである。

ケイファーマは、医薬品等の研究・開発・製造・販売の単一セグメントであるが、iPS細胞を活用したiPS創薬事業と再生医療事業の2つの事業を展開している。

iPS創薬とは、患者の細胞から疾患の情報を持つ疾患特異的iPS細胞を作製し、健常者のiPS細胞との比較もしながら、疾患に効果がある化合物のスクリーニングを行い、治療薬を開発するものである。

iPS細胞は様々な細胞や器官に分化できるため、疾患特異的iPS細胞から分化誘導した疾患モデル細胞の作製と、疾患モデル細胞を対象とした治療薬の開発も可能となる。

ケイファーマのiPS創薬事業では、中枢神経疾患の治療薬の開発において、患者のiPS細胞から分化誘導した疾患モデル神経細胞を用いて治療効果がある薬剤候補物質を選定する際に、既に他の疾患のために開発された薬剤や化合物を対象にスクリーニングを行う、ドラッグリポジショニングの手法を用いている。

iPS創薬は、動物実験等の段階を経ることなく、ヒトの細胞を対象に治療薬の開発が行えること、ドラッグリポジショニングの手法を活用すれば、既に安全性が確認された化合物や薬剤の中から特定の疾患に効果がある薬剤を抽出できること等から、患者数の少ない希少疾患の治療薬の開発や、開発期間と開発費用を削減できる創薬手法として注目されている。

再生医療事業では、神経損傷疾患である脊髄損傷を対象に、他家iPS細胞から分化誘導した神経前駆細胞を患者に移植することで損傷部位の治療を行う研究開発を進めている。

ケイファーマでは、慶應義塾大学と共同で、損傷による炎症が低下し、移植した神経前駆細胞が生着しやすい損傷後約4週間以内の亜急性期の脊髄損傷治療法の研究開発を優先的に進めている。

(2023年10月20日時点)

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