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520A 東証グロース(医薬品)

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ジェイファーマ

新規上場会社紹介レポート

(公開日 2026.03.27)

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概要(レポートから抜粋)

ジェイファーマは、細胞膜等の生体膜を通して様々な物質を取り入れたり排出したりするタンパク質である溶質輸送体(Solute Carrier)トランスポーター(以下、SLCトランスポーター)の一種であるL型アミノ酸トランスポーター1(以下、LAT1)を治療標的とする低分子化合物のLAT1阻害剤の開発を行っている。

SLCトランスポーターはヒトの体に400種類以上あるとされ、アミノ酸、糖、ビタミン、薬等、多くの物質の出入りを調整している。

LAT1は、トランスポーター研究の第一人者で、ジェイファーマ創業者の遠藤仁杏林大学名誉教授が発見した12種類のトランスポーターのうちの一つであり、がん細胞や活性化した免疫細胞に多く発現する。

LAT1は、がん細胞の成長・増殖に不可欠な大型中性アミノ酸の取り込みを担っており、これを阻害するLAT1阻害剤は、がんの進行を抑制する治療薬として期待されている。

また、LAT1は免疫細胞の活性化や、炎症を引き起こす物質である炎症性サイトカインの制御を行っており、LAT1阻害剤は多発性硬化症のような神経に炎症が生じる自己免疫疾患の治療薬としても期待されている。

<開発パイプライン>
LAT1阻害剤の開発パイプラインは、胆道がん、大腸がんを対象とした静脈注射剤のナンブランラト、「再発を伴わない2次性進行型多発性硬化症」と悪性脳腫瘍の一つであるグリオーマを対象とした経口薬のJPH034、ナンブランラトと同様の効能を経口薬として開発するJPT-0008の3つであり、中でもナンブランラトとJPH034の開発に注力している。

<ナンブランラト>
ナンブランラトのがん治療薬としての作用機序は、がん細胞に発現するLAT1にナンブランラトが結合して、LAT1がアミノ酸と結合することを阻害し、がん細胞の成長・増殖を抑制する直接的な効果に加え、LAT1によるアミノ酸の過剰取り込みにより機能が低下していた免疫細胞の抗腫瘍機能回復による効果もあると考えられている。ナンブランラトは正常細胞に発現するLAT2には作用せず、LAT1を選択的に阻害する。

LAT1は様々な固形がんに発現するが、静脈注射で体内に取り込まれたナンブランラトは、肝臓に吸収されて胆管経由で胆汁中に高い濃度で蓄積する。この組織分布特性を活かし、胆道がん、大腸がんを対象とした開発が進められている。

<JPH034>
JPH034は、再発を伴わない2次性進行型多発性硬化症を対象に開発を進めている。多発性硬化症は、若年成人の発症が多い自己免疫疾患の一種で、免疫反応の炎症により脳や脊髄の神経線維のミエリン鞘が損傷を受け、神経信号の伝達が妨げられ、視覚障害、運動麻痺等の多様な神経症状が現われる疾患である。

患者の約85%は再発と寛解を繰り返す再発寛解型として発症し、10~15年かけて2次性進行型に移行する。2次性進行型では、脳内で慢性的な微弱炎症である「くすぶり炎症」が持続して症状が進行するが、既存薬の効果は乏しく、新たな治療薬が求められている。

脳内のくすぶり炎症を起こすのは、脳内の免役細胞のミクログリアの活性化であり、LAT1がアミノ酸輸送を介してこの活性化に関与している。

低分子化合物であるJPH034は脳内に移行する特性を持っており、LAT1を阻害することでミクログリアの活性化を抑制する働きをする。

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