9340 東証スタンダード(サービス業)
アソインターナショナル
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
矯正歯科治療用の歯科技工物を歯科医療機関に提供
アソインターナショナル(以下、同社)グループは、同社と子会社4社からなり、歯科技工所として矯正歯科治療に必要な歯科技工物(以下、矯正歯科技工物)を歯科医院、歯科大学及び附属病院等の歯科医療機関に提供している。
一般的な歯科技工所は主に虫歯治療後に歯に被せる補てつ物等の製造・販売を行っているが、同社グループは創業来、矯正歯科技工物の製造・販売に特化してきた。
矯正歯科治療では診断・治療の段階で様々な矯正歯科技工物を使用するが、同社では100種類以上の製品を取り扱っている。
標準的な矯正歯科治療の流れは、歯科医師が患者の歯型の採取や口腔内スキャナーで口腔内のデジタルデータを取得し、歯科技工所に口腔内の立体模型である平行模型を発注する。医師は平行模型で口腔内の状況を確認後、治療方針を決定し、それに基づいて矯正装置等の矯正歯科技工物の発注を行う。
矯正歯科治療の初期段階では、顎を頬側に拡大させ歯の移動スペースを確保するための拡大床が使われる。その後、歯の移動を行うための矯正装置が使われ、後期段階では矯正後の歯の後戻りを防ぐリテーナーが使用される。
歯の移動を行う矯正装置には、ブラケットとワイヤーを歯の表側に装着するラビアル治療用、歯の裏側に装着するリンガル治療用の固定式矯正装置や、プラスチック(PET材)による着脱可能なマウスピース型矯正装置まで多様な製品がある。
矯正歯科技工物の製造方法では大きく、歯形を取る材料(以下、印象材)で歯形を取り、それに基づき歯科技工士が手作りで技工物を製造する方法と、口腔内スキャナーで口腔内のデジタルデータを採取し(以下、光学印象)、そのデータに基づき3DCADや3Dプリンター等を使って技工物を製造する方法の2つに分けられる。
矯正歯科治療は、厚生労働大臣が定める口腔内の先天性異常や疾患、顎変形症等、一部で保険適用はあるが、殆どが自由診療となっている。100万円程度とされる矯正歯科治療費のうち、矯正歯科技工物の占める割合は10%程度となっている。
(2022年12月27日時点)