7794 東証グロース(その他製品)
イーディーピー
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
産総研の特許を活用し、宝飾品向けにダイヤモンドの種結晶を製造・販売
イーディーピー(以下、同社)は、ダイヤモンドの単結晶をガスから成長させる人工的な方法で製作し、宝飾品や電子材料分野向けに販売するダイヤモンド単結晶の製造・販売・開発事業を展開している。
同社は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が開発した大型ダイヤモンド単結晶製造技術の事業化を目的として09年9月に設立された。同社の代表取締役社長である藤森直治氏は、同社創業前に産総研のダイヤモンド研究センターの研究センター長を務めており、上記技術の開発を主導した。
ダイヤモンドは宝飾用途に加えて、硬度の高さを活かした石材などの硬質材料を切断、研磨する砥粒として広く使われている。ダイヤモンドは一般には天然に産するものと考えられているが、現在使用されている工業用ダイヤモンドのほとんどは人工合成で製作されている。
宝石については、天然ダイヤモンドが使用されてきたが、10年ほど前から人工ダイヤモンドが出始め、現在では相当量の人工宝石が宝石店やインターネットで販売されている。このような人工宝石はLGD(Laboratory Grown Diamond)と呼ばれ、既に欧米のみならず、中国やインドでも、市場での認知が進んでいる。
単結晶とは、一つの結晶(構成する分子が規則正しく並んでいる状態)でできているもので、天然に産するダイヤモンドはほとんどが単結晶である。
ダイヤモンド単結晶を、CVD法でダイヤモンドが成長できる条件下に置くと、その上を覆うように単結晶が積み上がる。成長させるための結晶を「親結晶」と言い、成長した結晶を「子結晶」と称する。
成長した子結晶は、成長させた親結晶と同じ原子配列となるので、成長後には一体の単結晶となる。各種の成長装置によって、数mm程度の厚さまで成長させる事が可能である。
(2022年7月1日時点)