7096 東証グロース(サービス業)
ステムセル研究所
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
さい帯血の分離・保管を行う個人向けサービス「細胞バンク事業」を展開
ステムセル研究所(以下、同社)は、胎盤の中に含まれている新生児の血液である「さい帯血」や「さい帯(へその緒)」を分離・保管する民間さい帯血バンクである。13年9月に日本トリム(6788東証一部)の連結子会社となった。
さい帯血バンクには、白血病等の病気で移植治療を必要とする第三者の患者のために保管する事業を営む公的さい帯血バンクと民間さい帯血バンクが存在する。
公的さい帯血バンクでは、造血幹細胞移植法に基づき、新生児の母親から無償でさい帯血の提供を受けている。一方、将来何らかの治療(主に脳性麻痺や自閉症等を対象とした再生医療)を新生児やその兄弟等が受けることになった場合に使う可能性を想定して、新生児の親がさい帯血を有償で預ける相手先が民間さい帯血バンクである。
21年4月末現在、日本国内において、自己にさい帯血を投与(使用)するためには、対象疾患毎に、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、「第2種再生医療等(体性幹細胞等中リスクのもの)」として、臨床研究提供計画を「特定認定再生医療等委員会」に提出し、審査を受け、承認された後、厚生労働大臣へ同提供計画を提出の上、実施する必要があり、一般のクリニック等で自由に投与することは認められていない。
21年4月末現在、同社による顧客への再生医療等での利用目的(臨床研究における投与も含む)の引渡件数は16件、研究(モデルマウス等での治療効果の検討)目的の引渡件数は95件となっている。
同社は、さい帯血を分離・保管する事業を「細胞バンク事業」と呼んでいる。同社は、顧客(妊婦等)と「さい帯血分離保管契約」を締結した上で、国内各地のさい帯血採取協力産科施設において採取されたさい帯血を回収し、自社の細胞処理センター(東京都港区)に搬入し、さい帯血に含まれる幹細胞を分離・抽出・調製する作業を行った後、自社の細胞保管センター(神奈川県横浜市)において、超低温下にて長期保管している。
(2021年6月29日時点)