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6230 東証スタンダード(機械)

SANEI

企業情報

事業内容(レポートから抜粋)

給排水器具等の製造販売会社、国内3工場と海外1工場を擁す

SANEIは、給水栓や給排水金具、継手、配管部材等の水まわり製品の専業メーカーである。

給水栓とは、上水道等の給水管の末端に取り付ける単水栓、湯水混合水栓、止水栓、ボールタップ、洗浄弁、洗浄水栓等の総称である。給水栓があることで、水の出し止め(吐水、止水)や、湯と水の流量調節を行うことができる。

SANEIは、社歴は長いものの、業界内では後発である。そのため、SANEIは、他社にはない製品を開発、提供していくことで、差別化を図ってきた。たとえば、今では当たり前に使われているシャワー付湯水混合水栓は、SANEIが日本で最初に製造、販売した製品である。

また、初期は部品単品のメーカーであったが、水まわりのインフラ全体に製品の対象を広げてきた。今では浴室等の水まわり空間全体を対象とした製品群の提供を志向するようになっている。

SANEIグループは水栓金具事業の単一セグメントだが、売上高は、商品・製品売上高、修理売上高、設置・取付売上高の3つの収益区分に分けられている。大半が商品・製品の販売によるものである。

(2024年7月5日時点)

沿革(レポートから抜粋)

SANEIは、現代表取締役社長の西岡利明氏の父の西岡明氏、現代表取締役副社長の吉川正弘氏の父の吉川弘二氏、橋本健一氏の3名により、1954年に三栄水栓製作所として設立された。

3氏は、SANEI設立前より、共に建築資材の販売に携わっていた。建築分野に身を置く中で、戦後復興期という時代背景もあって、水栓の需要拡大が見込まれることに大きな可能性を感じていた。そのため、水道用品の組立・卸販売として創業することとなった。

1958年に水栓やシャワー等の組立作業を開始した同社は、1966年には大阪市東成区に機械工場を建設し、メーカーへの転換を進めていった。

後発であるSANEIは、他社にはない、需要を先取りする製品を投入することで活路を見出す方針を採った。その方針のもとで1967年に投入されたのが、一般家庭に内風呂が普及していく中でヒット製品となった、日本初のシャワー付湯水混合水栓である。

メーカーへの転換に前後して、1960年には株式会社に改組し、1965年には東京三栄水栓を設立して東京での足掛かりをつくるなど、経営基盤の強化が進められていった。

1970年代になると、大阪市城東区に鴫野工場、東大阪市高井田に鋳造工場を建設し、自社で製造する領域を広げていった。

1980年には岐阜県各務原市の岐阜工場が始動し、1982年には、鋳造、加工、組立の一貫生産体制が完成し、本格的な生産体制の基盤が確立した。

また、この期間の1975年にシングルレバー湯水混合栓の販売を開始するなど、需要を先取りするという同社の強みを活かした製品が投入されていった。

一貫生産体制が整うと、SANEIは、これまでの水栓単体の販売から、水道メーターから蛇口までの水道インフラ全体をカバーするよう事業領域を広げていった。言わば、「点」展開から、「水道(みずみち)/線」展開への拡大であり、1983年のサーモスタット式湯水混合栓、1989年の業界初の洗濯機用水栓、2000年の業界初の水道用コンセント等の製品が投入されていった。18年には、現在のSANEIへ社名を変更した。

社名変更後、SANEIは、水道インフラだけでなく、キッチンルームやバスルーム、洗面ルーム等、水まわりの空間すべてをカバーする、「水道(みずみち)/線」から「水域(みずいき)/面」への領域拡大の方針を明確にした。

18年に販売を開始したサーモワンホール洗面混合栓「toccata」はその象徴的な製品で、日本インダストリアルデザイナー協会の「JIDAデザインミュージアムセレクションVol.19」の選定商品に選ばれた。また、20年7月には高級バスの製造販売を行うFLUSSOを設立し、バスルームの製品を強化していった(FLUSSOは22年10月に同社に吸収合併)。

こうして事業領域を拡大してきたSANEIは、20年12月に東京証券取引所市場第二部への上場を果たした(東京証券取引所の市場区分の変更により22年4月からはスタンダード市場)。

(2024年2月9日時点)

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