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5599 東証グロース(情報・通信)

S&J

企業情報

事業内容(レポートから抜粋)

SOCサービスやコンサルティングサービス等のサイバーセキュリティ事業を展開

S&Jは、サイバー攻撃の検出や分析、対応を行うSOCサービス及び各種コンサルティングサービス等からなるサイバーセキュリティ事業を展開している。

26/3期におけるサービス別売上高構成比は、SOCサービス75.7%、コンサルティングサービス24.3%であった。また、後述するようにSOCサービス、コンサルティングサービスともにストック売上とスポット売上で構成されているが、26/3期のストック売上比率は84.4%であった。

<コンサルティングサービスのセキュリティアドバイザー>
顧客のセキュリティ対策実施状況を把握した上で、サイバーセキュリティ事故発生時に備えた課題を抽出し、優先度の高い課題への対応支援や中期的な改善提案を定例会議やメールで継続的に行うアドバイザリーサービスである。年間契約を基本としており、売上高は毎月計上されている。

なお、25年8月に開始された、SMBCサイバーフロント(東京都千代田区)の「インシデント対応付きアドバイザリーサービス」に対してS&Jが提供する「事前契約型インシデント対応支援機能」は、セキュリティアドバイザーに区分されている。

<コンサルティングサービスのインシデント対応>
顧客にインシデント(サイバーセキュリティ事故)が発生した際、対応を支援するサービスである。被害にあった特定の機器だけでなく、ITネットワークを総合的に調査することで、顧客の全ての事業が停止してしまうことを防ぎ、原因調査、暫定対応を進めた上で、事業再開の判断を助言し、再発防止策までの一連の対応をトータルでサポートするサービスを提供している。

<コンサルティングサービスのセキュリティ評価>
顧客の既存のセキュリティ対策の有効性を評価するサービスである。今後のセキュリティ対策についての中期計画策定を支援するほか、セキュリティ対策投資の最適化を助言している。インシデント対応と一体で受注する場合と、セキュリティ評価単独で受注する場合がある。

<コンサルティングサービスのメールセキュリティ>
顧客に届いた不審なメールの添付ファイルやリンク先等を調査、分析し、結果を報告するサービスである。また、当サービスで得られた知見を活用し、疑似的な不審メールを用いて行う訓練サービスも提供している。

<コンサルティングサービスの脆弱性診断>
Webアプリケーション、スマートフォンアプリ、クラウド環境を含めたサーバーやネットワーク等のプラットフォーム等を対象として、最新の脅威動向に知見のある専門家が、セキュリティ事故の発生につながる脆弱性を診断し、推奨する対策を記載した診断報告書を提供するサービスである。

<コンサルティングサービスのセキュリティプロダクト>
販売代理店として、海外の高度なセキュリティ製品をライセンス提供するサービスである。提供サービスとしては、米Flashpointの「Flashpointインテリジェンス・プラットフォーム」や、スイスJoe Securityの「Joe Sandbox」、英Darktraceの「DARKTRACE Enterprise Immune System」が挙げられる。

<SOCアウトソーシングのSOC Engine運用>
S&Jが開発したSIEMである「SOC Engine」を用いて、顧客の情報システム全体(パソコン、重要サーバー、セキュリティ機器、クラウド環境等)を監視・運用するサービスである。当サービスは、顧客のSOC支援として、S&Jのセキュリティアナリストが、24時間365日体制で各種セキュリティデバイスからのアラートや関連する情報システムのログを脅威分析し、脅威があると判定された場合は影響度や対応策を顧客に報告することも含まれている。

<SOCアウトソーシングの他社製品運用>
S&Jは、SOC Engineの開発、監視・運用で培った知見や経験を活かし、他社のSIEM製品を用いた監視・運用サービスも提供している。

<SOCアウトソーシングのAD(アクティブディレクトリ)監視>
ディレクトリサービス機能に特化した検知ロジックを搭載した独自開発の監視用エージェント「S&J AD Agent」により、SIEM等では検知が困難な脅威を検出し、影響度や対応策を顧客に報告するサービスである。

<SOCアウトソーシングのEDR監視サービス>
独自開発のクラウド型EDRである「KeepEyeR」を用いて、顧客のパソコンにおける既知及び未知のウイルスを検知して防御する監視サービスである。当サービスでもS&Jのセキュリティアナリストが、24時間365日体制で監視しており、不審な挙動や操作が発生した際には原因や影響の分析を報告している。

S&Jは、他社のEDR製品を利用した監視・運用サービスも提供している。他社EDR製品からのアラート通知に対して、S&Jのセキュリティアナリストが、24時間365日体制で監視し、必要に応じて対処すると共に、顧客のセキュリティ担当者に報告している。対応製品としては、米CrowdStrikeの「CrowdStrike Falcon」、米Microsoftの「Microsoft Defender for Endpoint」等が挙げられる。

Microsoft製品はサイバーセキュリティ市場の中でも高い成長が見込まれているため、注力分野に位置付けられている。同社は、顧客が利用するMicrosoft 365 E5を全て監視する場合、他社EDR製品監視から切り離してMicrosoft監視として売上高を開示している。

26年5月には、Microsoft365の大企業向け最上位サービスであるE5に加え、標準的なサービスであるE3と、中小企業向けサービスであるBusiness Premiumを対象とする「My SOC 365サービス」の提供を開始し、Microsoft監視の対象を拡張した。

S&Jは従来、SOCサービス売上のうち、自社製品監視とMicrosoft監視の売上高だけを開示していたが、今回、26/3期のSOCサービス売上(1,767百万円)の内訳の全てを開示した。SOC Engine運用と他社製品運用からなるSOC監視サービスが762百万円、Microsoft監視を除く他社EDR製品運用であるEDR監視サービスが239百万円、KeepEyeR運用とAD監視からなる自社製品監視が520百万円、Microsoft監視が155百万円、監視サービス等構築からなるその他が90百万円であった。

(2026年7月10日時点)

沿革(レポートから抜粋)

S&Jは、旧ラックで代表取締役社長を務めた三輪信雄氏によって、08年11月にS&Jコンサルティングとして設立された(14年12月に現社名に商号が変更された)。三輪社長は、95年から旧ラックでセキュリティ事業の立上げを主導しており、日本のサイバーセキュリティ業界における草分け的存在である。

S&Jは、09年1月にセキュリティ・コンサルティングサービス(現コンサルティングサービス)、同年6月にフォレンジックサービス(現インシデント対応)の提供を開始して、徐々に顧客を開拓した後、15年3月には、自社開発したSOC Engineを用いて、ネットワーク機器やセキュリティデバイスから出力されたアラートやログ等を監視するSOCサービスの提供を始めた。

S&Jは、17年7月に、S&Jの技術に関心を持ったマクニカネットワークス(21年10月にマクニカが吸収合併)と販売代理店契約を締結した。同年10月にはマクニカが組成したベンチャーキャピタルから出資を受けた。SOC Engineに不具合が発生し、その対応に時間と労力を費やしたため、S&Jは18/3期から20/3期に掛けて3期連続の経常損失に陥った。また、18年6月にはKeepEyeの提供を開始した。

財務基盤の強化のため、20年2月にマクニカからの出資を受け入れた結果、S&Jはマクニカの非連結子会社となり、マクニカの親会社であるマクニカ・富士エレホールディングス(現マクニカホールディングス、3132東証プライム)もS&Jの親会社となった。なお、20年6月にS&Jの取締役に就任した星野喬氏は、マクニカのネットワークスカンパニーのバイスプレジデントである。

SOC Engineの不具合の解決に伴い、売上高が増加したため、S&Jは21/3期に経常黒字に転換した。23年10月には、日本ビジネスシステムズ(JBS)と、Microsoft 365に加え、業界初となるMicrosoft Azureまでの統合監視を可能にしたセキュリティ監視サービス「JBS SOC」を共同開発すると共にサービス提供を開始した。

23年12月、S&Jは東京証券取引所グロース市場に上場した。上場時の公募増資と売出しに伴う保有比率の低下により、マクニカホールディングスとマクニカはS&Jのその他関係会社となっている。24年10月には、S&Jと日本ビジネスシステムズは、「ランサムウェア対応支援サービス」の提供を開始した。

(2025年2月7日時点)

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