4931 東証プライム(化学)
新日本製薬
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事業内容(レポートから抜粋)
オールインワン化粧品でトップシェアのブランドを持つファブレスメーカー
新日本製薬(以下、同社)は、商品の企画及び開発、マーケティング、販売に特化し、生産は外部企業に委託するファブレスメーカーである。
同社の旗艦ブランドである「パーフェクトワン」は、14年に実施したリブランディングによってブランドの浸透に成功し、化粧水、乳液、クリーム、美容液等の機能がすべて含まれるオールインワンスキンケア化粧品の市場でトップシェアを獲得している。
「パーフェクトワン」の顧客は40歳以上の女性が大半で、販売チャネルはコールセンター経由の通信販売が中心である。
広告宣伝費をかけて集客し、コールセンターで対応することにより獲得した顧客のニーズや要望等についての情報を商品の改良や開発に活かしていくというデータベースマーケティングの仕組みを確立していることが、同社の最大の強みである。
この仕組みがあるおかげで、「パーフェクトワン」が継続購入率の高い「定番商品」に育ったと言っても過言ではない。
同社の売上高は、チャネル別には通信販売、直営店舗販売・卸売販売、海外販売の3つに、商品別には化粧品、ヘルスケア商品(健康食品、機能性表示食品、医薬品)の2つにそれぞれ分類されている。
チャネル別には、通信販売の売上構成比が9割を超えている。20/9期までは、直営店舗販売・卸売販売と海外販売の売上構成比が上昇してきたが、21/9期は新型コロナウイルス禍の影響で直営店舗販売・卸売販売の売上構成比が低下した。
商品別には、化粧品の売上構成比が9割を超えており、しかも、その構成比は徐々に上がってきている。
(2022年2月10日時点)
沿革(レポートから抜粋)
訪問販売等を手掛けていた山田英二郎氏が、92年に、福岡県大野城市にて新日本リビングを設立した。設立当初は、販売店舗を持つ企業に対し、雑貨等の卸販売をしていた。
94年に同社は健康食品の通信販売を開始した。当時は、福岡県を本拠地としている企業でテレビショッピングで成長する先が登場してきた頃であり、同社でも、顧客と直接接点を持つことができるダイレクトレスポンス型の販売に、将来性を見出していた。
ダイエットサプリや青汁といった健康食品からスタートしたのは、創業来の卸販売で取り扱っていた商品が女性向けの物が多く、女性消費者の需要に対する理解を深めていたためである。
00年には、基礎化粧品の通信販売も開始した。この頃までに、顧客の声を吸い上げて需要を把握し、商品の開発や改良につなげるという現在のビジネスモデルの原型が固まったと考えられる。
02年4月には、新日本リビングから現在の新日本製薬へ社名を変更した。社名に「製薬」とつけているのは、消費者の体内に取り入れる健康食品や皮膚等に直接触れる基礎化粧品は、医薬品水準の品質であるべきだという同社の考え方を示したためである。
05年5月に「RAffINE(ラフィネ)シリーズ」が発売となり、化粧品の旗艦ブランドが立ち上がった。その商品ラインナップを拡充していく過程で、06年5月に、オールインワンスキンケア商品の「ラフィネ パーフェクトワン」の発売が始まった。
「ラフィネシリーズ」の中でも、オールインワンスキンケアの「ラフィネ パーフェクトワン」は顧客への訴求力が強い定番商品に成長していった。
13年度の富士経済の調査によると、「ラフィネ パーフェクトワン モイスチャージェル」は、オールインワンジェル市場でブランドシェア2位となるほど存在感が高まった。
そこで、同社は、14年4月に、「ラフィネ」の化粧品ブランドを、シンプルスキンケアブランドの「PERFECT ONE(パーフェクトワン)」にリブランディングした。
併せて、リニューアルに先立っての新製品の発売や、広告宣伝予算の重点投資を行ってブランド価値を上げていった結果、16年度にはブランドシェアで首位に立った。
19年6月には、東京証券取引所マザーズへの上場を果たし、現在に至っている。
(2020年7月10日時点)