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7409 東証グロース(輸送用機器)

AeroEdge

企業情報

事業内容(レポートから抜粋)

次世代航空機エンジン「LEAP」向けチタンアルミブレードを量産供給

AeroEdgeは、航空機エンジン用チタンアルミブレードの製造販売を行う企業である。

現代表取締役社長の森西淳氏は、菊地歯車(栃木県足利市)の航空宇宙部門を立ち上げ、航空機エンジンメーカーである仏SAFRAN社に航空機エンジン用チタンアルミブレードを供給する契約を獲得した。

事業規模が菊地歯車の規模をはるかに超えることが見込まれることと、資金調達ニーズが高かったことから、菊地歯車とは別の組織とした方が良いという判断により、菊地歯車から分社する形で15年9月に同社が設立された。

その後、16年1月に菊地歯車の航空宇宙部門を分割吸収し、菊地歯車が締結していたチタンアルミブレードに関する契約も移管され、本社工場竣工とともに16年4月以降、チタンアルミブレードを供給し続けている。

AeroEdgeは加工事業の単一セグメントだが、売上高は、航空機エンジン部品(チタンアルミブレード)の加工販売と、その他の部品の加工販売に区分されている。その他の部品の加工販売には、空飛ぶクルマと呼ばれる電動垂直離着陸機(eVTOL)の部品やガスタービンの部品が含まれている。

22/6期の売上構成比は、航空機エンジン部品(チタンアルミブレード)の加工販売92.9%、その他の部品の加工販売7.1%であり、収益の大半がチタンアルミブレードによってもたらされている。

商業用航空機エンジン「LEAP」(以下、LEAPエンジン)は、米GE社と仏SAFRAN社の合弁企業であるCFM International社により開発されたもので、航空機生産のグローバルシェア首位の仏Airbus社製A320neoファミリー機と第2位の米Boeing社製737MAX機に搭載されている。

旧来のエンジンより性能を向上させるために、LEAPエンジンに導入された新たな技術要素のひとつがチタンアルミブレードであり、この導入により、機体の軽量化や燃費の向上が進んだ。チタンアルミブレードは、旧来のエンジンに使われていたニッケル合金製のものよりも量産加工の難易度が高い。

要求技術水準が高いため、参入できるメーカーは少なく、LEAPエンジン向けにチタンアルミブレードを供給するのは、AeroEdgeを含めて世界で2社のみである。

AeroEdgeはSAFRAN社に対し、10年の長期契約に基づいてチタンアルミブレードを供給している。既に2年間の延長がされているため現在は16年から27年の契約となっている。

現行の契約では22年6月から26年まで同一価格、27年以降は一定額を減じた価格で発注されることが定められている。なお、取引は米ドル建てで行われるため、AeroEdgeの売上高と利益は為替変動リスクを受けることになる。

LEAPエンジン向けにチタンアルミブレードを供給する2社の配分は、契約に基づいて同社が35%、他社が65%となっている。この配分割合は、現行契約が続く27年までは原則変わらない。

また、チタンアルミブレードの材料は、SAFRAN社から無償支給されている。チタンアルミの主要原材料であるルチル鉱石の価格は大きく上昇しているが、無償支給により、為替変動を含む原材料価格上昇リスクを同社が負うことはない。

(2023年7月7日時点)

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