7325 東証グロース(保険業)
アイリックコーポレーション
企業情報
アップデートレポート
ベーシックレポート
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
来店型の乗合保険ショップチェーン「保険クリニック」を運営
アイリックコーポレーション(以下、同社)は、「保険クリニック」の店舗ブランドで、国内で初めての来店型乗合保険ショップチェーンを運営している。
来店型乗合保険ショップは、生活者に対して現在保有している保険の見直しを勧めることによって店舗への来店を促す手法で成長してきた。21年6月末時点で52店の直営店舗のほか、195店のFC運営代理店店舗(以下、FC店舗)を展開している。
保険の見直しを提案するためには、コンサルティング機能が不可欠である。同社は、すべての保険証券の分析が可能な「保険IQシステム」を自社で開発することでコンサルティング機能を磨き上げ、「保険クリニック」の競争力の源泉のひとつとしてきた。
同時に、このシステムを「保険クリニック」以外の金融機関や代理店にも提供することで、ストックビジネス型の収益をあげている。このように、保険販売分野のシステム開発にも一日の長があることが、同社の大きな特徴となっている。
同社の事業は保険販売事業、ソリューション事業、システム事業の3つの報告セグメントで構成されている。売上高の約6割が保険販売事業によるものだが、高利益率のソリューション事業の利益貢献も大きい点が特徴である。
(2021年10月15日時点)
沿革(レポートから抜粋)
代表取締役社長の勝本竜二氏は、信用金庫勤務を経て、87年にアメリカンライフインシュアランスカンパニー(現メットライフ生命保険)に転職し、保険業界に入った。
この外資系保険会社の営業スタイルは、商品を組み合わせることでオーダーメイドの提案を行うというものであった。後に管理部門に異動し、保険会社の業務のノウハウを蓄積していった。
このように、勝本氏が、保険会社の営業と経営管理の両方を経験したことが、後の同社の展開につながることになる。
90年に勝本氏は、ファイナンシュアランスを設立し、法人オーナー向けの資産コンサルティングに従事するようになった。
90年代半ばは、「金融ビッグバン」と呼ばれる金融業界における自由化の波が保険業界にも押し寄せ、およそ半世紀ぶりとなる96年の保険業法改正により、保険業界は大きく変わった。
保険代理店はそれまで、一社専属の代理店しか存在していなかったが、保険業法改正により、複数の生命保険会社の商品を取り扱うことができる乗合代理店の存在が認められるようになった。
勝本氏は、こうした金融業界及び保険業界の変化を読み、保険業法改正後の個人向けの保険販売に事業機会を見出し、改正保険業法が施行される前の95年7月に同社を設立した。
96年に改正保険業法が施行されたのを受け、同社は97年12月に生命保険と損害保険の乗合代理店登録を行い、乗合代理店として、保険代理業を開始した。
乗合代理店の事業の要諦は、顧客が既に保有している保険商品の分析力と、最適な保険商品の提案力にある。創業当時よりそのことを認識していた同社は、保険コンサルティングに関するシステムを自社で構築することで差別化を図ろうと、02年7月にシステム会社としてインフォディオを設立した(05年3月に100%子会社化)。
来店型保険代理店としての提案力と、保険分野に留まらないシステム提供の両面で競争優位性に磨きをかけ、18年9月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、現在に至っている。
(2020年6月19日時点)