5570 東証グロース（情報・通信）
ジェノバ
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容（レポートから抜粋）
衛星測位システムの誤差を補正する情報配信サービスを提供
ジェノバは、GPSをはじめとするGNSS衛星から送られてくる測位情報の誤差を補正する情報を配信する位置情報サービスを提供している。
GNSS衛星から発信される電波を利用した測位情報を、そのまま補正することなく使用することを単独測位と言うが、電波が電離層や対流圏を通過する際に電波速度が変わってしまうため、単独測位ではメートル単位での誤差が生じる。この誤差を補正する作業が必要となるが、ジェノバが配信する補正情報を用いることで、センチメートル単位での誤差におさめることができる。
ジェノバはGNSS補正情報配信サービス等の単一セグメントだが、売上高は、データ配信サービスと通信機の2つに分類されている。通信機は、顧客が測位する際に用いる機器の販売のことだが多くなく、売上高の大半がデータ配信サービスで占められている。
ジェノバは、国土地理院が管理する全国約1,300カ所に設置された電子基準点のデータを日本測量協会から取得し、電子基準点データをもとに高精度位置補正情報データを生成して顧客に提供している。電子基準点のデータは規制緩和により02年に民間開放され、それ以降、位置補正情報を配信するサービスが確立した。
高精度位置補正情報データの生成には、仮想点方式（VRS方式）と電子基準点方式の2つの方式がある。ジェノバは両方式に対応できるが、仮想点方式が用いられることが大半である。
ジェノバのデータ配信サービスでは、データの提供の仕方によりリアルタイムデータ配信と後処理データ配信のサービス体系が用意されている。
リアルタイムデータ配信では、顧客が単独測位して得た位置情報を同社に送信することで同社から位置補正情報データを取得し、顧客が持つ機器でリアルタイムに解析して高精度測位を行う。
後処理データ配信では、観測地点でのネットワーク通信が不要で、顧客が単独で衛星測位を実施した後、ジェノバが配信する後処理データと合わせて高精度の位置情報を取得する。
どちらのサービスも、仮想点方式（VRS方式）と電子基準点方式のいずれの方式でも対応できる。
（2023年4月21日時点）
