4430 東証スタンダード(情報・通信)
東海ソフト
企業情報
新規上場会社紹介レポート
事業内容(レポートから抜粋)
名古屋を本拠地とする独立系ソフトウェア受託開発企業
東海ソフト(以下、同社)は、愛知県名古屋市を本拠地とする、独立系のソフトウェア受託開発企業である。
同社は日立製作所(6501東証一部)グループ向けの製造・流通業関連のシステム開発からスタートし、01年にトヨタ自動車(7203東証一部)グループ向けの車載関連開発に参入し、実績を積んできた。
ソフトウェアの受託開発を行う企業は多いが、同社のように組込み関連、製造・流通業向け、金融・公共向けの3分野を併せ持つ企業は多くなく、珍しい事業ポートフォリオを構築していると言えよう。その分、好景気・不景気の波への耐性は強い。
また、人命やライフラインに係る案件の実績が多いため、リピート案件が多く、価格競争に陥りにくいという特徴を持つ。
同社の事業は、ソフトウェア開発事業の単一セグメントだが、事業戦略上の事業区分により、3つの事業に分類される。大まかには、組込み関連が約40%、製造・流通向けが約40%、金融・公共向けが約20%という構成となっている。
18/5期の売上高の38.4%を占める組込み関連事業では、自動車や産業機器等に内蔵され、特定の機能を実現するためのコンピューターシステム(組込みシステム)に関係するソフトウェアを開発している。同事業はさらに、(1)主に自動車向けの車載関連開発、(2)民生・産業機器関連開発に分類される。
車載関連開発は、動力系や車体関連機器を制御するECU注のソフトウェア開発を行う。組込み関連事業の約57%を占め、このうちの過半がトヨタ自動車グループ向けである。
18/5期の売上高の43.1%を占める製造・流通及び業務システム関連事業は、ファクトリーオートメーション(FA)やロジスティクスオートメーション(LA)を取り扱う製造・流通システム関連開発と、企業の業務支援システムを取り扱う業務システム関連開発に分類される。
従来はオーダーメイド型で開発を受託してきたが、案件完了までの時間がかかり過ぎていた。そのため、数年前より、東洋ビジネスエンジニアリング(4828東証一部)との協業で、パッケージ化を進めてきた。
18/5期の売上高の18.5%を占める金融・公共関連事業は、大手SIerの協力会社として、金融機関向け及び自治体等の公共機関向けのソフトウェア開発を受託する。金融関連開発と公共関連開発に分類されるが、日立製作所グループを通じた案件がほとんどである。
(2019年3月5日時点)