4380 東証マザーズ(情報・通信)
Mマート
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事業内容(レポートから抜粋)
B2Bに特化したインターネットマーケットプレイス事業を運営
Mマート(以下、同社)は、飲食業界、宿泊業界、中食・内食業界などを買い手とし、メーカー、問屋、輸入商社、生産者などを売り手とするB2Bに特化したオープン型のインターネットマーケットプレイス事業を展開している。
同社が運営する主なマーケットプレイスは、業務用食材卸サイトの「Mマート」、厨房機器・食器等の総合業務用卸サイトの「Bnet」、食材処分品サイトの「卸・即売市場」、厨房機器・食器等の処分品サイトの「ソクハン市場」である。なかでも、「Mマート」が全社営業収益の4分の3弱を占める主力サイトとなっている。
2000年2月開設の業務用食材卸サイトの「Mマート」は営業収益、出店数ともに拡大を続けている。買い手会員登録数(20年5月17日現在162,528社、Bnet等の会員数も含む)、20/1期における総流通高は4,706百万円と、同社によれば業務用食材卸売に特化したインターネットマーケットプレイスとしては業界No.1サイトとのことである。
「Mマート」の売り手(出店社)は、同社に商品数別に定められた月額出店料(年間契約)を支払って同サイトに出品(掲載)する。同社システムを利用した売買には販売代金に応じたマーケット利用料が売り手企業に課せられるが、買い手企業との直接取引は可能であり、その場合はマーケット利用料の負担はない。
同サイトに出品されている代表的な商品は、畜産品、水産品、農産品、加工品等であるが、商品カテゴリーは極めて豊富であり、飲食業等の買い手からみると、日々の仕入れを満たす商材商品が幅広く揃っている。
また、「畜産品、水産品、農産品、加工品」といった分類だけでなく、「ブランド食材、大量販売、少量販売、格安、輸入品、鮮度、評価」といった独自のキーワードでも買い手と売り手のマッチングを図っている。
「Mマート」のトップページをみると、その中央を「食品業界ニュース」と「業界情報」が占めていることが特徴的である。
同社が19年12月からスタートした「食品業界活性化プロジェクト」の一環として、サイトの中で最も情報発信力が高い場所を活用しているわけだが、生産者、メーカー、卸業者、飲食業者、業界メディアといった食品業界に関わる全ての事業者が協力することで業界全体の発展と拡大を目指す取り組みとして注目される。
(2020年5月29日時点)
沿革(レポートから抜粋)
同社は2000年2月に有限会社エムマートとして資本金3百万円で設立された。飲食業を経営していた創業者の村橋純雄氏が、多くの同業者が仕入先確保に苦労する状況を解消する目的で64歳のときに同社を設立した。
創業と同時に、自身の経験を活用した自社開発システムによるB2Bの業務用食材卸サイト「Mマート」を立ち上げ、その運営及びコンサルティング業務を開始した。2度の増資を経て02年7月に株式会社へと組織変更した(その時点での資本金は10百万円)。
03年3月には、厨房機器・食器等の業務用卸サイト「Bnet」を開設した。「Mマート」事業における買い手の中核である飲食業界は、新規出店やチェーン店化、改装・業態転換等が多いことから、取扱商材を厨房機器・食器分野に拡大する動きは、買い手目線のサイト運営と既存ストックの深掘り・細分化で事業拡張を目指す同社の経営戦略に沿ったものといえる。
08年1月に食材の処分品を取扱うサイトである「食材アウトレット市場」(現「卸・即売市場」)を、09年3月には厨房機器・食器等の処分品を取扱うサイトである「Bnetアウトレット市場」(現「ソクハン」)を開設した。
その名の通り、「Mマート」と「Bnet」のアウトレット市場との位置づけであり、同社の経営戦略に沿った動きである。この間、3度の増資を実施し、15年11月時点の資本金は60百万円であった。
創業時から続く買い手目線のサイト運営と飛び地進出しない着実・堅実な経営方針のもと同社は成長を続け、18年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場した。上場による増資で資本金は318百万円となった。
(2019年5月17日時点)