7086 東証グロース(サービス業)
きずなホールディングス
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事業内容(レポートから抜粋)
1日1組限定の貸切ホールでの家族葬を日本各地で施行する葬儀会社
きずなホールディングス(以下、同社)は、1日1組限定の貸切ホールでの「家族葬(家族・親族やごく親しい友人、知人のみで行う葬儀)」を日本各地で施行する葬儀会社である
。同社の前身会社が00年代初頭に生み出した「家族葬」は、近年、社葬、一般葬の割合が低下する中、最も割合が上昇している葬儀形態となっている。
同社の前身会社は、00年に東京都で設立された「株式会社エポック・ジャパン」と、71年に宮崎県で設立され、05年にエポック・ジャパンが吸収合併した「綜合葬祭株式会社みやそう」である。
同社は、15年11月に、大株主と社長を兼ねるいわゆる「個人経営」から脱却し、組織的経営による事業拡大を果たすため、LBOスキームよって投資ファンドのアドバンテッジパートナーズに属するファンドによって設立された株式会社の子会社となり、16年2月には完全子会社となった。17年6月にエポック・ジャパンは株式移転により持株会社となる同社を設立し、18年6月に同社の商号が現在のきずなホールディングスに変更された。
同社は、直営葬儀ホール(以下、直営ホール)のドミナント出店とM&Aによる新規エリアへの進出を成長戦略の柱としており、13年4月に北海道の「GEN」(買収時6ホール)、16年11月に愛知県の「ファミーユ」(同7ホール)、18年4月に京都府の「花駒」(同3ホール)を子会社化・事業譲受した。橋頭堡を築いた新規エリア(北海道、愛知県、近畿)でのホール数は拡大傾向にある。
同社は、21年1月には、岡山県で3店の直営ホールを持つ「備前屋」を完全子会社化した(備前屋の20/5期の業績は売上高299百万円、営業利益53百万円、20/5期末の財政状態は総資産671百万円、純資産288百万円)。
同社グループは、22/5期末において、持株会社である同社及び「家族葬のファミーユ」(直営ホール所在地、北海道、千葉県、神奈川県、愛知県、熊本県、宮崎県)、花駒(同京都府、奈良県、大阪府)、備前屋(同岡山県)の3子会社で構成されている。23/5期第2四半期末118店の直営ホールを30年には300店に拡大させる方針である。
(2023年2月24日時点)
沿革(レポートから抜粋)
同社の前身会社は、00年7月、フランチャイズチェーンシステムによる葬儀葬祭業の経営等を目的とするエポック・ジャパンとして東京都港区に設立され、高見信光氏が代表取締役社長に就任した。
高見氏は、当時、実父が経営する綜合葬祭株式会社みやそう(宮崎県、71年設立)の常務取締役であったたため、両社で従来型の葬儀を見直した結果、「家族葬」という新しい葬儀形態に思い至った。
00年10月に、まず、みやそうが「ファミーユ」ブランド1号店となる「ファミーユ大塚ホール」を宮崎県に出店した。01年10月には、ブランド名称を「家族葬のファミーユ」に変更し、04年には、千葉エリア初の直営ホールとなる「ファミーユ松戸」「ファミーユ西船橋」を出店した。
05年3月、エポック・ジャパンは、フランチャイズよりも収益力の高い直営ホールでの展開に経営方針を変更し、みやそうを吸収合併すると共に、宮崎県の7ホール、千葉県の3ホールを取得した。06年には、熊本県での直営ホール展開を開始した。
11年には、エポック・ジャパンのフランチャイジーであったGEN(14年に吸収合併)が札幌市で運営する「ファミーユみなみ」を取得し、北海道での直営ホール展開を開始した。15年3月には、究極の家族葬を追求し、宮崎県で新ブランド「弔家の灯」の出店を開始した。
15年11月、高見氏は、組織的経営による事業拡大を目指すことを決断し、自身と親族が所有する株式の過半数をアドバンテッジパートナーズに属するファンドにより設立された株式会社AP51にLBOスキームで売却した。
16年2月までに他株主が保有していた株式も全て譲渡され、エポック・ジャパンはAP51の完全子会社となった。16年4月、エポック・ジャパンを吸収合併したAP51は、商号をエポック・ジャパンに変更した。
16年7月、リクルートホールディングス(6098東証一部)の前身会社であるリクルートのグループ数社で代表取締役社長を歴任した中道康彰氏が取締役COO(17年6月より代表取締役社長)に就任すると、中道氏が主導してサービス品質の向上と、出店スピードの加速が実現した。
18年4月、株式会社花駒を完全子会社化し、「イマージュ」ブランドを含む京都県の直営3ホールを取得した。18年6月には、同社はきずなホールディングスに、エポック・ジャパンは「家族葬のファミーユ」に、各々、商号を変更した。
20年3月、同社は東京証券取引所マザーズ市場に上場した。21年1月には、備前屋を連結子会社化し、18年6月以降は控えていたM&Aを再開した。
(2021年9月17日時点)