7187 東証プライム(その他金融業)
ジェイリース
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事業内容(レポートから抜粋)
九州から全国への進出を目論む独立系家賃債務保証会社
ジェイリース(以下、同社)は、賃貸住宅などの入居時や家賃滞納が生じた場合に連帯保証人が果たしてきた役割を担う家賃債務保証事業を中心に、不動産賃貸にかかわる各種支援サービスを賃借人、不動産オーナー(貸主)、不動産賃貸仲介会社の間に入って提供する独立系のノンバンクである。
同社が家賃債務保証事業を運営するほか、連結子会社あすみらいが不動産仲介事業を行っている。
18/3期の売上高構成比(外部顧客ベース)は、主力事業である家賃債務保証事業が97.3%、不動産仲介事業が2.7%となっている。
日本おける住宅の賃貸借契約については、従来、連帯保証人が求められることが一般的となっており、親子を始めとする親族が主に引き受けていた。
しかし、高齢者、単身世帯の増加などを背景に連帯保証人を見つけられない人が増えたことや、家族関係の希薄化により連帯保証人を頼みたくない人が増えたこと、保証人自体の高齢化によって保証能力が低下したことから、法人による保証サービスが誕生した。
こうした家賃債務保証サービスを提供する法人は家賃債務保証会社(以下、保証会社)と呼ばれており、そのサービスはここ20年ほどで賃貸住宅市場のインフラというべき存在に成長してきている。
各種調査によると、連帯保証人のみを利用していた比率が10年では57%を占めていたが、16年には連帯保証人との併用なども含めると、約7割の不動産オーナーは保証会社を利用している。
(2018年8月3日時点)
沿革(レポートから抜粋)
同社社長の中島拓氏は、80年に実家が経営していたノンバンクである株式会社拓成に入社した。拓成は現在では不動産担保ローンを主力商品とするが、当時は商工ローンや消費者ローンの取り扱いが多かったようである。
30歳からは大分青年会議所で地域社会での奉仕活動にも積極的に取り組んだが、年齢制限により40歳で退所した。時間に余裕が出来た中島拓氏は、社会に貢献できるビジネスの立ち上げを目指していたところで、家賃債務保証事業に出会った。
青年会議所時代の仲間ら50人が賛同して共同出資者となり、04年2月に同社を大分県に設立し、代表取締役社長兼最高執行役員に就任した。創業時の役員は20人近くいたものの、従業員は2人だけであり、手探りの状態での船出であったようである。
同社を設立したと言っても、当時の中島拓氏にとって、仕事の中心は拓成にあり、07年には拓成の代表取締役に就任した(同社の上場を控え、15年に拓成の代表取締役は退任した)。
創業当初は、九州での住宅賃貸借においては連帯保証人による保証が一般的であり、家賃債務保証会社による保証スキームはなかなか普及しなかった。
04年12月に宮崎に、05年に熊本、06年に長崎、佐賀と、九州各地で地道に支店の開設を進めたところ、09年頃から徐々に認知度が向上し、事業が軌道に乗りだした。
上場を視野に入れた中島社長は、自身の軸足を同社の経営に移して、組織の強化と拡充に取り組み、九州以外への進出に踏み切った。10年に東京支社、新潟支店、宇都宮支店を開設し、全国展開を開始した。11年には群馬と長野に支店を開設すると共に、東京支社を本社に変更して、大分との2本社体制に移行した。
12年6月に外国人向けの不動産仲介事業を始めるにあたり、連結子会社のあすみらいを設立した。
同社は12年以降も、年1~3店の支店開設を継続している。
16年6月、同社は東京証券取引マザーズ市場に上場した。
(2017年7月21日時点)